マジックで失敗したらどうするの?
マジックで失敗することはあります。
もちろんプロでも。
でもそこには
マジシャン特有のリスク・マネジメントが存在します。
①マジックは失敗に気づかれにくい。
実はマジックは失敗しても、観客が気づきにくいものなのです。
なぜかというと、
マジックは今から何が起こるか
あらかじめ伝えていないからです。
イメージしてください。
ステージでハトを出すマジシャンがいるとします。
でも彼はあらかじめ『ハトを出します。』とは言っていませんね。
だから急にハトが出てきてみんな驚きます。
でも何かのトラブルでハトが出せなかったら?
出さなければよいのです。
誰も失敗だとは気付きません。
だって伝えていないのですから。
マジックの構造上、失敗は気づかれにくいものなのです。
②失敗してもリカバー出来る。
失敗に気づかれづらいということは、
リカバーもしやすいということです。
例えば選んだカードが外れたら、
『えっ、じゃあ選んだカードは何でしたか?』
正解のカードを教えてもらって、こっそり他から出すようなことだって出来ます。
もちろんリカバーの方法も知っていなければ出来ませんが、
そうすることによって、失敗を”演技”だと思わせることもできるのです。
それが最初から用意されたものだと、観客は思い込むのです。
③失敗を予想する。
それでも失敗はありえます。
マジシャンといえども人間ですから。
だからマジシャンは
ありとあらゆる可能性を考えるのです。
そうすることによって、いざ失敗が起こっても冷静に対処できます。
冷静に対処すれば、意外と大したことは無いのですから。
④失敗をストックする。
プロだって失敗はします。
予期せぬ出来事が起こったり、トラブルがあったり。
観客が予期せぬ行動をとったりなんていうのもあり得ます。
はっきりいって仕方ありません。
大事なのは、なぜ失敗したのかを分析すること。
そして、その失敗を繰り返さないこと。
必ず原因は存在するし、対応することは可能です。
そうすれば次に同じシチュエーションがあった時に対応することが出来ます。
予期せぬことが起こっても冷静に対処できます。
言い方を変えれば”経験値”ですね。
失敗も経験のうちなのです。
結局のところ、マジックでもそうでなくても
失敗を恐れないということが大事です。
どんなものでも失敗はあり得る。
でもそれを恐れていては何も始まらない。
失敗とうまく付き合うことが、マジックを上達させる秘訣でもあるのです。
【私たちは失敗はしない。勉強しているだけだ。】
~アン・ウィルソン・シェイフ~
失敗しても、逃げてはいけませんよ↓