◆宮ノ下富士屋ホテル様マジックルームでマジック
2022年元日、箱根にある宮ノ下富士屋ホテル様にてマジックをさせていただきました。
明治11年(1978年)、日本初の本格リゾートホテルとして誕生した由緒あるホテルです。
開業初期の頃はチャップリンやヘレン・ケラーはじめ、
世界中のVIPご用達の「外国人客専用のホテル」として知られていました。
建物の多くが登録有形文化財に指定されていて、
館外や館内の様々な意匠は圧巻です。
その中でマジックをさせていただいたのは、
その名も【MAGIC ROOM】。
ここは元々6部屋の客室でしたが、
増築により広いロビーが必要になったためロビーに改築されました。
そしてこのロビーでは、当時マジシャンを呼んでカードマジックなどが行われていたため
この名が付いているのです。
それもおよそ100年前のこと。
今回、およそ100年ぶりにその由緒ある【MAGIC ROOM】で
マジックをするという大変光栄な機会をいただきました。
富士屋ホテル様とマジックをご覧いただいたお客様、誠にありがとうございました！
この【MAGIC ROOM】はフロントの前にあります。
部屋の真ん中には当時の暖炉もそのまま。
こちらのタイルや絵も素敵です。
その他館内には歴史を感じさせるものがたくさんあるのですが、
その中から1つご紹介します。
フロント横には美しい尾長鶏の彫刻が。
この彫刻には、あのヘレン・ケラーとのエピソードがあります。
昭和12年(1937年)、 ヘレン・ケラーは富士屋ホテルに滞在しました。
その時に引きこもりがちだったヘレンは、
ホテルで飼っていた白い尾長鶏が気に入って、何度も触れて可愛がったそうです。
そして終戦後、再び富士屋ホテルにヘレンが来館されたときには
白い尾長鶏はすでに亡くなってしまっていて、それを知ってとても悲しまれたのだそうです。
がっかりしているヘレンの姿を目にした当主（支配人）が、
次にいつ来館されたときに喜んで頂こうと、
目が不自由でもロビーの柱なら感触で確かめられるよう尾長鶏の彫刻を作らせたのです。
残念ながらヘレンはその後来日することはなく
この尾長鶏の彫刻を知ることもなかったようですが、
そのようなエピソードを館内の彫刻から感じることもできるのです。
ぜひお泊りの際はその雰囲気を感じてみてください。
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